前回、ダメージ係数という指標を用いて、8ターンで与える「平均の」ダメージを計算して、特化アリの強さをランキングにしていました。しかしダメージは平均から大きくばらつきがあることを私たちは経験的に知っています。ラッキーパンチ編がほしいというコメントもいただきましたが、今回は上振れへの期待も含めて、火力の高い特化アリはどれなのか、調べました。
スキルが何回出るか、1000回試してみた
結論を急ぐ前に、結果にたどり着くまでの苦労話をさせてください。ばらつきを計算するのに、最初は標準偏差を計算で出したらいいんじゃないかと思ったのですが、そう単純ではありませんでした。標準偏差は確率分布が正規分布でないとあまり役に立ちません。スキルの発生確率が50%の時は、発生回数のばらつきは正規分布になりますが、そうでないときは、全然正規分布にはなりません。
実は公式discoコミュニティでも同じようなことを考えている人がいて、こんな画像を見かけました。そうそう、こういうグラフを作りたいんです。しかしこのグラフがどのように作られたのか、その後の議論があまり噛み合っておらずイマイチ信憑性に乏しい。自分でやってみるしかない。
pythonというプログラミング言語を使えば、0~8の発生確率を設定して、スキルが何回出るかランダムにやってみるということができるみたいです。各スキルの発生回数を1000回ずつ試してみて、そのダメージ係数の合計1000パターンを使って、それぞれの特化アリの火力の平均やばらつきをグラフにしてみました。
箱ひげ図の読み方
- 線の下から箱の下までが下位25%、箱が中間50%、箱の上から線の上までが上位25%を表します。
- 箱の中の横線は中央値を表します。×は平均値を表します。中央値と平均値が箱の中心で一致していたら、大体正規分布になってそうです。(ダメージ係数の合計値は、サンプル数が十分に多ければ正規分布に近づくようです)
- 箱や線が短いほど、ばらつきが少ないことを示しています。
ダメージ係数とばらつき
星なしのとき
星2のとき
星5のとき
星MAXのとき
ゴールデンには爆発力があると思ってたけど、ホンウロコの方が火力も上振れも期待できそうという結果になりました。1000回のケーススタディじゃ十分じゃないかもしれないけど、スキルの平均発生回数は計算と一致したし、大体こんなもんじゃないでしょうか。
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コメント
ダメージ係数とばらつきの棒グラフについて質問です。
実際に出るダメージとそのばらつきを見たいのであれば、縦軸はダメージ係数ではなくダメージではないでしょうか?
係数だとスキル確率まで含まれてしまっているので、実際とかけはなれてしまうと思うのですが、どういう意図でダメージ係数にしたのでしょうか?
こんにちは。実際のダメージ計算のメカニズムはよくわからないので、ダメージの比較は困難です。兵隊アリの攻撃力や攻撃力バフ、特化アリスキル攻撃力バフと、敵の防御力との関係とかが、考慮できてないことです。
スキルの威力や発生確率で、スキルが総ダメージに影響する期待値はある程度比較できるかな、ということで、このようなシミュレーションをしています。
なるほど〜、わかりやすい回答ありがとうございます
確かに計算式が未知なのをすっかり忘れていました笑
いつもいい情報をありがとうございます!
応援しています!